XRPの上にも3年

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コルレス銀行を使った国際送金の具体例 和訳

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簡略化されて説明されることが多い国際送金の流れを具体例で説明してある記事があったので、少し抜き出して翻訳(和訳)してみました。特に手数料がどういう仕組みで発生しているのか、どこで FXが行われているか、最終的な決済はどうなっているかなど、とても勉強になりました。あくまで"例"ですが、外国に送金をする際に徴収される手数料が数千円かかるという点を考えると、図で紹介されている手数料も見当違いというわけではなさそうです。ではどうぞ。

各国独自の送金システム

それぞれの国には独自の送金システムがあります。(EUは例外ですが、ここでは便宜的に大きな1つの国と捉えましょう。)銀行の送金に関しては、典型的に2つの方法があります。1つめはACHや銀行口座振替で、これは一般的に遅く安価です。2つめは電信で、これは速いが、取り消しが効かなく、高額な方法です。これらのシステムはそれぞれの国内でのみ機能しています。それぞれの国の規制に準拠し、ライセンスを取得している銀行だけが、その国内の送金システムにアクセスすることができるからです。そして送金システムの処理はそれぞれの国の通貨建てで行われています。

ある国から別の国への国際送金は、両国の国内送金システムにアクセスできる銀行同士の協力に頼って行われており、この協力体制はいくつものコルレス契約により成り立っています。このコルレス契約というのは二つの銀行間での取り決めのことです。そして一般的に規模の小さな銀行はその国内の大きな銀行に頼って、国際送金を処理することになっています。下の図は銀行同士がどういう関係にあるかを示したものです。

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具体的な流れ

より具体的な例を見てみましょう。(下図参照)

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Step 1

サプライヤーであるSupra-Hidraulicaは、顧客であるKool Industryに$4800の請求書とブラジルのサンパウロにあるBanco Local(Bank B)の口座情報を送ります。

Step 2

Kool IndustryはロサンゼルスにあるSo Cal Midtier Bank(Bank A)に口座を持っています。米ドル $4800をブラジルのサプライヤーに送るために、Kool Industryの担当者はBank Aの支店に行き必要書類を記入するか、Bank Aのオンラインバンキングで手続きをします。

Step 3

So Cal Midtier Bankは国内のニューヨークにあるBank Cに送金を依頼することにし、国内の送金システムを使って、Bank Cに送金します。この時点でSo Cal Midtier(Bank A)の処理は終了します。

Step 4

ニューヨークのBank Cはこうした処理を手がけるブラジルの多国籍銀行Bank Dと契約をしています。ニューヨークのBank CはBank Dに対して、ブラジル国内の送金システムを使ってBank DからBank Bに、Bank Bの顧客であるSupra-Hidraulicaに送金するように指示を出します。

Step 5

Bank Dは処理を実行し、Bank Bはお金を受け取ります。そしてそれはBank Bの顧客の口座に振り込まれます。

具体例の解説

とても簡単な流れですが、1つ欠けている点があります。ニューヨークにあるBank Cはお金を受け取り、ブラジルのBank Dはお金をBankBに支払いました。これらのポジションはどうやって決済されるのでしょうか?この例ではコルレス契約を結び、Bank CとBank Dはお互いに保有している口座に入金/出金をすることで、毎日純額で決済をしています。しかし、ここには絶対的な規則はありません。このコルレス契約はふたつの銀行間の取り決め内容次第だからです。この取り決めは手数料や口座残高、誰がFXを行うかという内容も含まれています。

結局のところ、お金が国境を越えているわけではありません。国際送金というよりは、国内送金の連鎖です。ひとつの銀行のノストロ口座(コルレス契約をしている相手の銀行内に保有する口座)にあるお金が増え、一方のノストロ口座にあるお金が減るだけです。

経済的な視点からみると、このプロセスの中では両替を行う銀行が最も大きな手数料を得ることができます。先ほどの例だと、ブラジルのBank Dが$97.30を得ています。一方のコルレス銀行であるニューヨークのBank Bは処理の中からいくらかの価値を抜き取ることで埋め合わせをしています。(図での$25。)この慣例は"bene deduct"と呼ばれ、トランザクションの受け手か受益者が資金の減少を許容することを指します。ロサンゼルスのBank AとニューヨークのBank Bの間に結ばれた契約では、Bank Bが"bene deduct"の収入を分けることとしています。そして図ではその通りに$7.50がBank Aに渡っています。さらに、Kool IndustryとSupra-Hidraulicaの両方はそれぞれの銀行に手数料を支払っています。

最後に

いかがでしたか?コルレス銀行が送金を代行してくれるというのはイメージしていましたが、どこでどういう風に手数料が発生しているのかなど、具体例がとても良いと思いました。こうした現状がある中で、国際送金を数秒で低コスト行えるようにするというRippleの取り組みは魔法に近いようなものがあるかもしれませんね。

参考

元記事は2014年に書かれていますが、僕にとっては手数料を含めた具体例はとても分かり易かったです。国際送金の仕組みの部分のみ抜粋してあるので、興味のある方はぜひ元記事もご参照ください。記事内の図も全て元記事のものです。

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