XRPの上にも3年

Rippleがもたらす「価値のインターネット」の実現を信じて楽しみにしています。

7. なぜRippleは大量のXRPを保有しているの?

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RippleやXRPを初めて知る人の多くは、まず「Ripple社がXRPを発行している」と勘違いします。僕もかつてそうでしたし、2018年6月に行われた「仮想通貨交換業等に関する研究会」においても、京都大学の岩下直行教授が同じように勘違いをされています。今回はRippleとXRPの関係、そしてRipple社がどうやってXRPを活用していくかを紐解いていきたいと思います。

Ripple社とXRPの関係

今回の記事タイトルの質問に入る前に、Ripple社とXRPの関係をみていきましょう。XRPは3人の開発者(創設者)*1、Jed Mccaleb, Aurthur Britto, そしてChris Larsenによって作られました。XRPの発行量の上限は1000億XRPで、それらは全て発行済みです。この1000億XRPの分配はFounder's Agreementで同意されているように、20%が創設者へ、残りの80%がRipple社の前身であるOpencoin社へ譲渡されています。

The Founders agree that 80% of all Ripple Credits shall be allocated to the Company, as determined by the percentage share of all exsiting Credits set forth in the ledger created, approved and adopted by the majority of Founders as the Official Ledger.

ちなみに、RippleやXRPのインフルエンサーと言えるTiffany Haydenさんの記事もぜひご参照ください。Ripple公式ブログもXRPの起源について触れています

XRPはビットコインとは異なり、マイニングによって新たに追加されるものではなく、最初から上限である1000億XRPが発行されています。この上限はプログラムによって決められているため、追加でXRPを発行することはできません。それは創設者とて同じことです。

このことと、Ripple社が創設者からXRPを譲渡された側であることを知ると、「Ripple社がXRPを発行している」という認識が間違いであることに気づきます。

てにったーさん回答

では表題の質問をみていきましょう。

質問

なぜリップル社は大量のXRPを保有したままなのでしょうか?

回答

もしリップル社へのXRP付与が無かったら私は投資してなかったでしょう。ブリッジ通貨は勝手には育ちません。優れた人材・技術・政治力が必要です。そして何よりXRP市場そのものを創り出す必要があります。そのための報酬制度には膨大な費用がかかります。

解説

てにったーさんが翻訳してくれているDavid(Ripple社のCTO)の価格上昇シナリオに、とても面白いことが書かれています。

ブロックチェーンを銀行に実際に使ってもらう際に直面する困難は何か?それはブロックチェーン技術それ自体ではなく、それ以外の物全てである。つまり、ガバナンス、コンプライアンス、銀行システムへの統合といったものである。

超一流の暗号技術者であるDavidが、技術のみでは銀行に受け入れてもらえないという認識を持っているのです。

良いものだからと言って、それが勝手に広まるわけではありません。約1年前の#tokyoxrpmeetupにおいてもMiguelが規制当局に対してのEducationがとても大切だと話していました。

また、冒頭で触れた金融庁の「仮想通貨交換業等に関する研究会」(第4回)において、Ripple社のSagar SarbhaiさんがRipple社のビジョン、製品(xCurrentに代表されるソフトウェアソリューション)、仮想通貨の国際的な規制状況について話をしています。

より多くの企業にXRPを使ってもらうために、XpringというRipple社によるイニシアチブも5月に発表されました。

2.価格変動が大きいと、金融機関はXRPを採用しないのでは?でも触れましたが、まだ技術と市場が成熟していない状況においては、Ripple社が銀行向けに価格変動のヘッジを行うことで長期保有のリスクをなくすこともできるという話があります。これはRipple社がXRPを多く保有しているからこそできることです。

最後に、再びてにったーさんの翻訳によるDavidのコメントを引用します。

Ripple社は現在大量のXRPを保有しており、遠くない将来までの間、圧倒的な量の保有者となるだろう。しかし、我々はもともと出資を受けているし、銀行へのソフトウェア販売から収入も得ている。我々はXRPを、銀行に預けた預金のように切り崩していく物としてではなく、戦略上の武器として使って行く。(我々は、XRPを一部売って利益を上げるかもしれない。しかし、それは決して社員に給料を支払うためでもないし、会社を存続させるためでもない。)

最後に

Ripple社が大量にXRPを保有しているのは、創設者から与えられたからです。そしてそれはXRPに関わるエコシステムを構築するためだと言えるでしょう。良い技術が勝手に広まることはなく、技術以外の働きが必要なのです。そのために大量のXRPを保有しているというRipple社は独特な立場にいることは間違いないですが、それは投資家としてはとても頼もしいことだと思います。

参考

まとめ

www.xrpsurfer.com

 

 

*1:読者の方からのご指摘を頂き、修正いたしました。詳細はこちらのやりとりをご参照ください。