XRPの上にも3年

Rippleがもたらす「価値のインターネット」の実現を信じて楽しみにしています。

RippleのBradとIMFのLeckowによる談話 和訳

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お久しぶりです。ビットコインでHash Warなるものが話題になっている今日この頃。(全くその内容を理解していませんが...)僕が仮想通貨を買おうと思った時にもビットコインのハードフォークという話が浮上したのを思い出します。当時、ビットコインとXRPの両方を買おうと思っていた自分は、ハードフォークの話が理解できないでいたために、投資先をXRPひとつに絞ったのを覚えています。そんなXRPやRippleに関しては、昨年から年初にかけては比較的技術的な内容の情報が多かったように思います。それが段々と変化し、今は規制の話やRippleソリューションの導入の話が増えて来ましたね。今回はシンガポールでのフィンテックフェスティバルで行われた、Ripple CEOのBrad GarlinghouseとIMFのRoss Leckowの談話についての公式ブログ記事を翻訳しましたのでご覧ください。

はじめに

月曜日の午後、シンガポールのフィンテックフェスティバルにおいて、CEOのBrad GarlinghouseとIMF(国際通貨基金)の次席法務顧問であるRoss Leckowの談話が行われました。ふたりはブロックチェーンとデジタルアセット技術がASEAN(東南アジア諸国連合)の金融機関にもたらす機会について、その地域特有の規制の枠組みを考慮しながら広範囲に渡って対話を行いました。両者はこの革命的な技術が、いまの国際送金の世界を変えるだろうという点で共通認識を持っていました。今回の談話の中から、いくつかハイライトしたものを以下に記します。

質問と答え

Garlinghouse:IMFにとってフィンテックとは何を意味しますか?IMFはその中で何に興味を持っていますか?

Leckow:IMFはフィンテックとブロックチェーンにとても注目しています。それは他の技術のトレンド、例えばクラウドコンピューティング、デジタルアセット、APIs、モバイルなどと同様にブロックチェーン技術も議論されなくてはいけません。私たちのメンバーである国々はアドバイスを求めています。彼らはどうやってリスクを最小限に抑えながら規制を作り、それと同時にフィンテックの利便性を解き放てばいいのかを知りたがっているのです。研究結果を発表するだけではなく、IMFは民間部門や業界と密接に関わっています。

昨年、私たちはフィンテックにおいて私たちのやるべきことを導いてもらうために、公的機関と民間部門から業界のリーダーを集めたハイレベルな諮問グループを結成しました。この諮問委員会にRipple社の会長/元共同創設者であるChris Larsenや、シンガポールの金融管理局のチーフフィンテックオフィサーであるSopnendu Mohantyを迎えいれることができてとても嬉しく思っています。私たちはまた、世界銀行と共にThe Bali Fintech Agendaを作成しました。これはフィンテックの政策を作るに当たって各国が考えるべき問題点を盛り込んだ、世界初の包括的なフレームワークです。

Leckow:あなたの視点から、民間部門では何が起きているのでしょうか?ASEANの市場に独特なブロックチェーンの課題や機会とは何でしょうか?

Garlinghouse:規制が明確であることは、デジタルアセットやブロックチェーンを採用するのにとても大きな力となります。まだ多くの市場において不明確さが残っているのは驚くべきことです。しかし、ASEANにおいては、ブロックチェーンやデジタルアセット技術に対しての規制環境は明確です。

シンガポールやタイ、フィリピンを含め、いくつもの国々がこれに貢献しています。特に、タイでは顧客保護とイノベーションのバランスを取るフレームワークを導入しました。XRPを含むいくつかのデジタルアセットを合法化し、他国のブロックチェーン企業が操業するにあたっての明確なガイドラインを設けています。

こうした明確な規制環境のおかげで、ASEAN地域をまたぐ国際送金を改善するような、現実世界のビジネスユースケースに対してブロックチェーンやデジタルアセット技術を適用させることが容易になるのです。昨年だけで東アジア市場は1,300億ドルの送金流入がありました。これらは高額で、市場は送金コストを劇的に下げるために、ブロックチェーンのような新しい技術を導入するのに適しています。

課題に関しては、歴史的にこの地域はコルレスバンキングに遅れをとっていたのは事実です。グローバルな銀行は伝統的なコルレス関係を維持しており、これがASEANの送金において多くの摩擦を生み出しています。

しかし、いくつかの金融機関はこの課題をチャンスと捉えています。私たちの世界の顧客のうち50%近くはこの地域に存在しており、シンガポール本社は昨年比200%の規模で拡張していて、Ripple社の成長エンジンになっています。

Garlinghouse:規制の専門家として、この地域においてブロックチェーンの促進もしくは停滞を促すようなASEANの特徴とは何でしょう?

Leckow:ASEAN市場に限った話ではなく、グローバルな規模において、ブロックチェーンやデジタルアセットの規制の枠組みに関する議論はまだ初期段階であり、より多くのことがなされる必要があります。この地域の全ての国でさえ、それぞれ大きく異なるニーズが存在します。いくつかの国は政策を考えるに当たって、他国よりも先を見据えています。それぞれの国が異なる規制の動きをするということも驚くことではありません。

しかし、ASEAN地域においては、フィンテックを受け入れてイノベーションを起こそうという、全般的な開かれた空気があります。この地域のフィンテックは自ら進んで規制当局と話し合いを持ち、彼らに自分たちが開発している初期段階の製品や技術、サービスを理解してもらおうとしています。シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシアにあるレギュラトリー・サンドボックスもこの例です。

規制当局も積極的に民間部門と協力し、技術が現実世界の問題を解決する力になるような良い事例を見つけた時に、そのユースケースを発展させられるようなフレームワークを作ろうとしています。国際送金はこの地域でとても重要なユースケースの例です。規制当局同士、お互いと他国ともに協力しあう姿勢を示しています。国境を越えた企業が誕生し、正しいステークホルダーを交えて、このような問題を解決するためのソリューションを開発しようとしています。

Leckow:私たちがフィンテックの現在と未来、そしてブロックチェーンについて話をするのにシンガポールはとてもふさわしい場所です。ASEANは特にブロックチェーン技術のイノベーションと考え抜かれた規制において一歩先を行っています。先ほど話題に挙がりましたが、この地域における国際送金はとても良いブロックチェーンの実例です。これについてもっと聞かせてもらえませんか?

Garlinghouse:私たちは国際送金において、各処理にかかる時間、コスト、透明性の欠如に大きな問題を見出しています。

特にASEANにおいてはこれが顕著です。なぜならこの地域ではコルレスバンキングのネットワークに取り残されているからです。サイアム商業銀行(SCB)のような銀行はこのニーズを積極的に認識しおり、この問題を解決するためにデジタルアセットとブロックチェーン技術を取り入れています。SCBはいま、ネットワークにおいての地域のクリアリングパートナーとして、当地域の接続性とカバレッジを改善するための次世代のハブとして機能しています。SCBはまた、地方に速く安く透明性のある方法で送金することが可能になっています。

ブロックチェーンとデジタルアセットは国際送金における流動性の確保という問題も解決します。今日、国際送金処理をするために約10兆ドルもの資金が世界中の口座に死蔵されています。Rippleネットワークはこの協力な新しい技術を活用することで、資金を事前に積立てる必要性を排除した国際送金を可能にします。この死蔵された資金を解放することで、Ripple社はその地域のみではなく、世界中の企業や消費者にとって良い変化をもたらすような商業のグローバルなエンジンを加速させることを手伝っているのです。

Garlinghouse:IMFが最近いくつかの大きなミーティングを行なったということを聞きました。デジタルアセットについてより多くの話がありましたか?IMFのデジタルアセットに対する見解を共有していただくことはできますか?

Leckow:IMFはバランスのとれた見解を持っています。各国はそれぞれがどのような規制の枠組みが最善かを決めなければいけません。しかし、一般的に言って、彼らはリスクの認識だけではなく、グローバルなシステムをより効率的に、そして新しい技術でより一体性をもたらすポテンシャルがあるということを認識するべきです。

国際的な委員会はデジタルアセットの規制に関しての枠組みを作ろうと、多くのことをしています。ベーシックな手法としては取引所の様な新しいサービス提供者に対して、銀行が国際送金で行う様な顧客精査を課すことです。いま、コミュニティはともに動いています。存在を元にした規制は行動を元にした規制で補完されています。銀行と取引所は現在、同じ規制の影響下にあるのです。

規制はイノベーションを阻害しないために、リスクに比例すべきです。国々が協力しあった時に何が達成できるか、規制における国際的な協力がこの目標を達成するのには不可欠です。

Leckow:ブロックチェーンはどのようにグローバルな金融部門、また社会全般に長期的な影響を及ぼすのでしょうか?

Garlinghouse:私たちが描いているマクロレベルの大きな構想は価値のインターネットの実現です。これは今日の情報が行き交うのと同じ様に、価値も行き交うことができるという世界です。90年代のインターネットの導入は、データの相互運用性を促し、グローバルな商業の機会を開きました。しかし、世界中でのシームレスなお金の交換ができるという価値の相互運用性は、未だ実現していません。30億人近くの人々が口座を持っていません。そこには、彼らをコミュニティに迎え入れ、グローバル経済に迎え入れるという巨大な機会が存在しているのです。私たちは、お金が世界中を巡る方法の本質を完全に変えなくてはいけません。私たちは摩擦を取り除き、価値の流れをもっと瞬間的で信頼できるものにしなくてはならないのです。

最後に

 ブロックチェーンやデジタルアセットは技術検証の段階ではなく、実用の段階に来ています。しかし社会に受け入れられて実用に至るというプロセスは手放しで進むものではありません。そこには必ず規制が存在し、たくさんの話し合いが行われます。以前からRipple社は規制当局へ働きかけて新しい技術への理解を深めてもらう活動をしています。優れた技術もさることながら、そうした活動にこそRippleを唯一無二の存在にし、XRPを実用させるための力の源泉があるようにも思います。

参考

元記事:Blockchain and Digital Asset Use in ASEAN: CEO Brad Garlinghouse in Convo with IMF’s Ross Leckow at Singapore Fintech Festival 

ripple.com

本文中に登場するレギュラトリー・サンドボックスについてはこちら

Regulatory sandboxとは、規制上の実験を行うことができる「子供の砂場」のような場を意味する。英国の 規制当局であるFCA(金融行為規制機構)は、この取り組みを通じ、より多くの事業者が革新的な事業アイ ディアを実験し、市場化することを支援していく方針であり、2016年春に専門部署を新設する計画を公表し ている。