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元祖デジタル国際送金企業、eBayからBlockchainが学ぶもの 和訳

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Swellでの振り返りが少しずつ公式ブログに掲載されています。今回はeBayのCPOがブロックチェーンをどう捉えているか、商取引の未来にどんな役割を持っているかなどeBayでの経験を具体例に挙げて話をしています。30分ほどの動画も掲載されているので興味ある方はぜひご覧ください。では今回も翻訳した記事をどうぞ。(多少文章が不自然なところはご愛嬌^^;)

はじめに

2018年のSwellにて、eBayの全最高製品責任者(CPO)であるR.J.Pittmanとフォーチュン誌のSenior Writer 兼 Ledger EditorであるRobert Hackettが商取引の未来というセッションに登壇しました。対話の中で、PittmanはeBayが国際送金に取り組んだ際に得られた初期の学びと、それがブロックチェーンやデジタルアセット企業の戦略にどう活用できるのかを語ってくれました。

PittmanはまずeBayが世界で最も大きい国際送金企業のうちのひとつであるという点を共有し、話をはじめました。実際にeBayで初めての処理はアメリカからカナダへのレーザーポインターの販売という、国境を越えたものだったという話もしてくれました。今日、eBayのビジネスは190カ国にまで広がっています。

Pittmanによると、190カ国に渡る買い手と売り手にアクセスすることができるということは、「eBayのとても魅力的な価値提案のひとつです。」そしてグローバルな取引をもっと滑らかなプロセスにすることは引き続きeBayの取り組むべき機会でもあるのです。

しかしながら、Hackettに促されて国際送金の障害についてもPittmanは語ってくれました。彼はこの挑戦がとても手強いもので、国際送金のハードルを越えるのはとても手間のかかるものだという認識を示しました。だからこそ、将来的にグローバルの販売体験を2ステップも3ステップも前進させる余地があるとも、彼は感じています。

小さな変化が大きな結果を生み出す

Pittmanの発言の中心テーマとなったのは、改善の経験による潜在的なインパクトについてでした。eBayでの経験やその前のGoogleでの経験を振り返りながら、彼は摩擦を取り除く小さなプロセスの改善が結果的にとても巨大なビジネスへの良い影響をあたえるということを力説しました。例として、eBayの購入ボタンを大きくしたことや、Googleのより速い検索結果などが挙げられました。どちらのケースも、小さな調整が大きな収入とビジネスの利益につながったのです。

今日の国際送金に内在する摩擦を考えると、障害を取り除き改良を行うポイントがいくつも存在します。中国では取引の40%がオンラインで行われ、これは世界全体でも約18%なのに対して、アメリカではそれが10%だけだということも、PittmanはSwellの聴衆に再認識させました。それは要するに、驚異的な市場の成長ポテンシャルとプロセスの改善が伴えば、その恩恵は計り知れないものになるだろうということです。

この不可避の成長を考慮すると、蓄えを失うことを心配することはさして重要ではなく、もっと重大なのはこの機会を最大限に活用するために「開口部を広くすること」について考えることだと、彼は現職議員に対して挑戦を投げかけました。

グローバルの電子商取引が最大限に浸透していくに従って、既に私たちが経験している送金関連の苦痛は当然のことだが、悪化していくだけだろう、とPittmanは加えました。彼の考えを強調するために、Pittmanは大げさに聴衆に質問を投げかけました。この業界には果たして、適切な送金インフラやコストモデル、拡張可能な能力はあるのだろうか?と。

Blockchainで国際送金に挑む

Hackettがこれらの課題についてブロックチェーンはどんな役割を担うかを尋ねると、Pittmanは再び前職の経験を例を持ち出しました。彼はブロックチェーンがMapReduceと似ていると考えています。これはGoogleによって利用されている技術で、複雑なコンピューター処理を、分散化したサーバーと仮想化したサーバーに振り分けることで処理の速度と正確性を高めるものです。彼の中では、ブロックチェーンがこれと同様の分散化したアプローチをとり、送金の摩擦を減らし、高速化と効率化を実現するものだと捉えています。

彼はまたインターレジャープロトコル(ILP)が「価値のTCP/IP」であり、初期のウェブプロトコルが拡張化されたのと同じような成長を可能にする潜在能力があると強調しました。

送金の基礎的な課題を再考するというこれらの努力は、特定のビジネスの課題に対する解決策を生み出します。PittmanはeBayの例を出し、エスクローが解決を必要とする問題のひとつだと指摘しました。彼は商品が輸送されている間や送金がなされている間に、実際に誰がお金を持っているかがわからないという複雑さを「大きな推測ゲーム」と呼び、このことがeBayのコールセンターでの大きな負荷のひとつになっていると語りました。これはブロックチェーンとILPがこうしたミステリーを解決できるだろうと意味を込めたものです。

Hackettがデジタルアセットに関しての質問を投げかけると、Pittmanはより慎重に彼の考えを選びました。彼はデジタルアセットにブランドの問題があること、そして価値やトレードに対する早期の注目が「映画を撮る前に筋書きを失っている状態」に導いているのではないかという懸念を示しました。企業はその利用法を追求する前に、一歩大きく後ろに下がってデジタルアセットの価値や送金、商業、銀行業でどんな役割を担うかについて知ること自体にまずは投資をするべきではないかと彼は提案しました。

しかしながら彼は、デジタルアセットの利用についても触れ、XRPのようなブリッジ通貨としての利用はとても良い最初の実用例であり、eBayのような国際取引にとっての「弾み車の潤滑油」だと例えました。

この商取引の未来に関する説得力のある会話の終盤で投げかけられた聴衆からの質問によって、全員がブロックチェーンに高いレベルのチャンスがあることを認識しました。Q&Aにおいて、ブロックチェーンがグローバルの金融包摂をどう導いていけるかという質問が投げかけられたとき、PittmanはeBayに触れて回答しました。

彼はeBayが経済的なエンパワーメントと「世界中の全ての人は何かしら売るものがある」という考えに誓いを立てていることに触れました。現段階で、特に銀行口座を持たない人にとって、ワンクリックで取引ができるような流動性を世界規模で作ることは難しいが、PittmanはILPとブロックチェーンが真の二者間での処理と送金を可能にするものだと期待しています。

彼は最後に、ゴールは「全ての人にとってアクセスと関わりがシンプルになるまで、技術を力強いものにすることだ」と言って締めくくりました。現在、私たちはまだ表面を削っているだけだが、私たちの責任はその後を追求して行くことだと。

最後に

インターネットが爆発的に普及した時代を目の当たりにしていた人は、現在のブロックチェーン技術に似たようなものを感じることでしょう。それはきっととてもワクワクする時代の節目なんだと思います。僕自身もインターネットがダイヤルアップで接続されていた、あの独特な音をリアルに聞き、思い出すことができますが、それはユーザーとしての話。今回はこのブロックチェーン技術やデジタルアセットが普及して行く様子を、リアルタイムに見ることができてとても楽しいです。IoVが実現し、金融包摂(financial inclusion)がもたらす未来はどんなものになるのか、その時に僕たちの生活はどう変わるのか。不安もありますが、現在や向かって行く方向性を知ることである程度の準備ができるのかもしれませんね。

参考

Swell 2018: How Blockchain Can Learn From eBay, the Original Digital Cross Border Payments Company

ripple.com

対談動画