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FSBによるコルレスバンキングデータ報告 和訳

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このブログで、何度か参照している資料としてBIS(Bank for International Settlements)のコルレスバンキングに関する報告書があります。これは2016年の7月にまとめられており、コルレス契約の数が減少傾向あることについて触れています。コルレスバンキングは異なる国々同士の国際送金を処理し、国際貿易や金融包摂を促進するための大切な仕組みです。しかし、KYCC(Know Your Customer's Customer)などに代表される規制に準拠するコストがとても高くなることをひとつの要因として、銀行がコルレス契約を採算の取れる地域に絞って行ったり、新規のコルレス契約を結ぶ数を減らしているという現状があります。その結果、特定の地域で国際送金ネットワークが分断されて送金の選択肢が狭まることが懸念されています。

この報告書は2016年のものですが、現在はどうなっているのでしょう?FSB(Financial Stability Board)からの報告のアップデートが2018年11月16日にあったので、今回はその記事を翻訳しました。(ちょっと表現がうまくないところが多いですが)

FSBによる報告

国際社会において、コルレスバンキング関係の減少は悩みの種となっています。それは、該当する地域において、国際送金を送ったり受け取ったりする能力に影響を与えたり、地下での資金の流れを促進したり、経済の成長や金融包摂、国際貿易に不利な結果を引き起こす可能性があるからです。世界の金融システムの安定性や統合性に与える影響が特定されているわけではありませんが、国家と地域レベルにおいては依然として懸念を有しています。

SWIFTからの2017年末までのデータに基づいた報告書によると、メッセージの送信量で測られたアクティブなコルレス契約*1の数は対前年比4.1%の減少がみられました。北米の2.9%の減少を除いて、すべての大陸と亜大陸では2017年のアクティブなコルレス契約の数は5.2%から6.7%の幅での減少がみられました。2011年の1月から2017年の終わりまでの間に、アクティブなコルレス契約は15.5%の減少、そしてアクティブな経路*2は7.3%の減少がありました。アクティブな経路(少なくとも一度は送金処理した国のペア)は2017年に2.4%、2011年の1月からは7.3%の減少がみられました。

国外の契約相手と地元の銀行との比率の減少に関して、GDP(国内総生産)が100億USドル以下の小規模な経済では-23.4%、100億USドルから1兆USドルの間の経済は約-18%、1兆USドル以上の経済では-8.4%と、小規模な経済を持つ国ほど大きな減少がみられました。しかし平均すると、この小規模経済での減少は、受け取ったメッセージの量や価値に影響を与えておらず、これらはむしろ大規模な経済圏と比べて小規模な経済の方がより多くの増加がみられました。

最後に

コルレスバンキング関係は世界的に減少傾向にあり、それは小規模な経済圏でより顕著に表れています。しかし、小規模な経済では、SWIFTでのメッセージの量とその価値に関して増加傾向にあるというのは、それらの経済が成長してきているということなのではないでしょうか。

コルレス銀行を使った国際送金システムは現在の世界経済に欠かせない存在ではありますが、規制準拠などに関わるコストが高く、コルレスバンキング自体が減少傾向にあります。だから即座にRippleのソリューションが解決策になるというわけではないと思いますが、世界が新たな国際送金の仕組みを必要としているんじゃないかと思います。

参考

元記事:FSB Correspondent Banking Data Report – Update

www.fsb.org

国際送金 SWIFTとコルレス銀行

www.xrpsurfer.com

*1:correspondentsをコルレス契約と訳しています。

*2:corridorsを経路と訳しています。