XRPの上にも3年

Rippleがもたらす「価値のインターネット」の実現を信じて楽しみにしています。

David SchwartzによるUBRI connectでのプレゼン 和訳

f:id:xrpsurfer:20191211073557p:plain

情報のインターネット革命が起きた時はどんな状況だったか。どんな問題を解決したのか。そしてお金は今どんな状況にあるのか。どうやって価値のインターネットを実現するのか。RippleNetの役割とXpringの役割とは何か。

明なDavidが早口だけれど、わかりやすい言葉と例を使って話しています。価格など近視眼的になりやすいですが、価値のインターネットのビジョンなど大きなスケールで見るとまた景色が変わってきます。

David Schwartz's Keynote on Internet of Value at Haas School of Business UBRI Connect 2019(和訳)

私はインターネット革命を生き抜いてきました。この部屋の中にも同じような人がいるでしょう。もしくは皆さんの子供たちはインターネットと共に育ち、情報というものが簡単に手に入る時代になり、昔の悪い思い出はなくなっているかもしれません。

しかしかつては、情報というものは独占されているものでした。もし株式市場の情報が必要であれば専用の回路を繋げなければいけなかったし、AP通信の情報が必要であればAP通信への回路を繋げなければいけませんでした。なんというか、めちゃくちゃでした。通信速度も当時は速いように感じられていましたが、低速でした。今はいつでも猫の動画を見ることができますが、そんなことはできませんでしたし。

面白いことに、当時は全然遅く感じなかったのです。むしろとても素晴らしく思えました。新しい技術というのは常に良く見えるものです。しかし、技術的に実現できていないこと、つまり「何が起こっていないか」ということには気づきません。情報は異なる場所に保管され、もしそれらの情報にアクセスしたければその方法を模索しなければなりませんでした。

f:id:xrpsurfer:20191211074413p:plain

どれぐらいの人が知っているかわかりませんが、このスライドの右にある円盤は庭に置くカラス避けとしても使えますが、かつてAmerica Onlineという会社が皆さんにこれを発送し、彼らのネットワークを皆さんに使ってもらおうとしていました。America Onlineはインターネットの前に存在していたデータプロバイダーです。彼らのマーケティング手法はあなたたちの友達にどれだけ多く届けられるかと言うことでした。しかし、競争相手も存在していました。

もし私がCompuServeを使っていて、あなたがAOLを使っているというように別のネットワークを使っていた場合、お互いにメールをするということは困難でした。そのやり方もありましたが、がんばってそれを見つけてくださいねという感じです。

今はもうそんなことはありませんよね。情報を交換するのに何の難しさもありません。もし私があなたにメールを送りたい場合に、あなたが使っているインターネットサービスプロバイダーの情報を知る必要も気にする必要もありません。ただメールアドレスが必要なだけです。それで機能します。

現在、プロバイダーの広告には「私たちはあなたが望むすべてのウェブサイトを持っています」などとは書かれません。どのプロバイダーもすべての情報にアクセスできるので、こんなことは言うのはナンセンスだからです。いまや彼らはサービスやスピードで競争しています。それはすべての人がすべての情報に同じようにアクセスできるからです。

お金(payment)も同じように機能したら最高じゃないでしょうか。

f:id:xrpsurfer:20191211074454p:plain

現在、お金はかつての情報と同じように別々のシステムに捉われています。もし私があなたにお金を払いたい場合、あなたがどんなシステムを使っているかを聞かないといけません。そして遅くもあります。多くのpayment networkは営業時間意外には稼働しないし、二者間のタイムゾーンが異なる場合は営業時間が重なる時にしか稼働しません。

何日もかかるうえに、とても不確かです。自分の送金が正しく行われたかを確認するために電話をしなければならない人はたくさんいます。その場合でも送金会社は「わかりません、数日後におかけ直しください」と答えることもあるし、送金が成功した場合でも完了のレシートも無いので厄介です。

国際送金の分野が最も破綻しています。だからRippleはまずはじめに焦点をあてようと決めました。国際送金の問題は仕送りに関わり、貧しい人たちに強く影響を与えるからです。

f:id:xrpsurfer:20191211074549p:plain

お金は分断されています(siloed)。あなたのお金はどこかに存在していなければなりません。ここにあるのなら、別のところにあってはいけません。あなたが本当に必要としている場所にはなかなか届きません。だからこそコストが高くつきます。そこには複数の仲介者が存在し、すべての仲介者は手数料を取りたがります。この手数料は膨大な額になります。

これはファイナンシャルインクルージョン(金融包摂)が重要な理由のひとつです。もし金融機関が利益を得られるくらいの額をあなたが持っていなければ、金融機関はあなたにサービスを提供しません。どこへ行っても銀行口座を作れるので、アメリカでは銀行が十分にありすぎると考えがちです。しかし衝撃的なことに、統計によると2400万人のアメリカ人、世界で見ると17億人が銀行口座を持っていないのです。つまり、金融システムはすべての人に届いていないのです。これは消費者にとって辛いことです。例えば払い戻しの処理に関して見ると、約7%の企業送金はどこかで失われ、2から5%の消費者送金もどこかで消えてしまいます。最悪な体験をみんながしています。

f:id:xrpsurfer:20191211074624p:plain

さらにこれは開発者にとっては悪夢です。大きいスケールで見ても、AmazonやAir BnB、Uberなどの企業は何百ものpayment networkに対応するために何百人ものpaymentエンジニアを雇っています。もし、あなたがこれらの企業と競争しようと思い、新しいビジネスを始めたりアプリを作り始めるとしたら、まず最初にやることは250種類ものpayment networkに対応した何百人ものpaymentエンジニアを雇うこと...であって良いわけがありません。

ではまずはインターネットがどうやって情報に対しての問題解決を行なったのかを見てから、どうやって私たちがお金に対しての問題解決ができるかを見ていきましょう。

インターネットの特性とは何でしょう?まずそれはどこにでもある(everywhere)と言うことです。この部屋にいる全ての人はインターネットにアクセスできる方法があるでしょう。そして信頼性があることです(reliable)。インターネットは信頼性の低い部分で構成されていますが、高いレベルの技術によって一部が機能停止しても全体が機能停止しないし(fault tolorence)、異常が起きたときに自動的に切り替え(fail over)を行うことができます。つまり、うまく機能するということです。そしてカウンターパーティがいないことも挙げられます。どこかひとつの企業がインターネット全体の技術サポートを行なっているなんてこともありません。どこの場所に行っても同じサービスを受けることができ、すべてが他のものとうまく機能します。とてもオープンなので、インターネットに繋がないという選択をする理由が見当たりません。もしもあなたが、インターネットに繋がらないネットワークを提案するのであれば、「なぜインターネットに繋げないのか」「なぜ人々がアクセスしやすいようにしないのか」「なぜわざわざ物事を複雑にするのか」と問われるでしょう。

私たちが行いたいことは、情報が動くのと同じようにお金を動かせるようにしたいということです。

これは明らかにとてつもなく大きなタスクです。だから私たちは国際送金から始めました。ビジョンは価値のインターネットです。インターネットが情報を動かすように、お金を動かすということです。ビジョンは情報ネットワークと同じようにpayment networkも相互運用性があるようにすることです。ビジョンは情報ネットワークと同じようにpayment networkも簡単にアクセスできるようにすることです。

f:id:xrpsurfer:20191211074658p:plain

それを二つのアプローチに分けました。まずはじめに取り組んだのは、RippleNetです。金融機関向けの企業間送金ネットワークです。彼らはいきなりオープンなネットワークに参加する準備ができていません。それはインターネットの初期段階でにいきなりインターネットに飛びつくのが非合理的だというのと同じことです。だから私たちはまず相互運用性のある企業向けの送金ネットワークを作ったのです。しかしそれでは開発者が参加できません。そのためにはオープンなネットワークが必要です。真にオープンソースでインターネットと同じようにアクセス可能でなければなりません。

企業向けネットワーク側で、私たちはRippleNetというネットワークを作り、XRPが活用できそうなところではXRPを決済に使えるようにしました。XRPが解決する問題というのは、送金の際にあらかじめ置いておく資金の解放です。

例えば、何かしらの暗号通貨が無い状況で、フィリピンに送金したい場合あなたは事前にフィリピンにフィリピンペソを用意しておかなくてはいけません。もし月曜日に支払いがしたい場合、仮に金曜日が祝日なら、あなたは木曜日かそれ以前にお金を動かさなくてはいけません。また、どれくらいの手数料がかかるのかをなんとなく計算して置いておかなくてはいけないのです。RippleNetがXRPを使って行うことはこうです。例えばアメリカドルでXRPを買い、XRPをXRP Ledger上で送り、フィリピンペソを必要なときに買えばいいのです。

Rippleは先日、MoneyGramとの提携を発表しました。MoneyGramはおそらく世界2番目の規模の送金会社です。彼らは例えば、メキシコに多額のペソを持っておく代わりに、必要な時に必要な額を送金できるようにXRPを利用しています(On demand liquidity)。

今では200を超える金融機関がRippleNetに参加しています(※これは現在300以上)。ご覧の通り、ここには銀行もあればノンバンクもあります。彼らはRippleNetを使って国際送金を行ったり、XRPを使って決済をしているのです。

しかしこれでは他の人の参加を拒んでしまいます。もしpayment networkが本当に相互運用性のあるものにするのであれば、価値のインターネットを実現したいのであれば、私たちはすべての人と関わらなくてはいけません。開発者に参加してもらわなくてはいけません。それをXPRINGでどう実現するかをEthanが話してくれます。

 

※payment networkの良い訳が見当たらなかったのでそのまま英文で記載しています。お金の仕組みをネットワークとして捉えることが価値のインターネットを理解する上で鍵となります。